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中国からやって来る怪しい!?スカウトメール。返信すべきか否か。

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ビジネスSNS、とりわけLinkedInがここ1年位で日本でも盛り上がってきております。

最近では、求職ツールとしてだけでなく、BtoBビジネスの商談の場としても成功しているケースが増えてきているようです。弊社もLinkedInスカウトを使用するようにしているのですが、本日は中国からのスカウトについて取り上げようと思います。

背景としては、求職者の方と話す際に「中国からスカウトが来た。」といった声を聞くことがあります。人によっては「何か怪しい。」「印象が良くない。」とおっしゃる方も。

中国企業からのスカウト内容はヘッドハンティングであり、スカウトを受け取る分には悪くない話のはずですが、その他の悪質な詐欺メールなども中華圏からやってくるため、区別がつかずに印象が悪くなってしまっていると感じました。そこで本日は中国系企業をクライアントに持つ弊社が見分けのつけ方と対応方法をお伝えします。

※2021年12月時点で中国大陸のLinkedInユーザーはSNS機能が使用不可となり今後スカウトにどのように影響を及ぼすかまだ不明です。

 

スカウトメールと他の投資詐欺系の怪しいメッセージとの区別の仕方 

前述の通り、そもそも企業側からはきちんとしたスカウトを送っているつもりでも、受け取る側から見たら他の投資詐欺などと区別ができずに同類に見えてしまい、怪しいと疑われてしまうケースがあります。また、詐欺系のコンタクトはパターンも多く、全てのパターンを把握できません。

そこで、きちんとした正式なスカウトの特徴をお伝えしますので、ぜひご確認下さい。

★正式なスカウトメールの特徴

・素性がはっきりとしている。(信用度90%以上)

→中国人リクルーターやヘッドハンターは礼儀として、そして少しでも信頼してもらえるよう、自身の情報を公開していることが基本です。企業名、個人名、部門や職種(人事、HRBP、採用、招聘など)が明確にされています。現職の仕事内容などもある程度わかりやすく記載されています。LinkedIn上で企業名検索もできますし、同僚社員の有無も見ることが可能です。

→これらに加えて、自社の採用ページのリンクや、採用イベントの案内リンク、またはアクティビティ情報を貼っている方もおります。こういった方は100%企業の人事かヘッドハンターです。

・他のアプリ(WeChat、Lineなど)に安易に誘導してこない。

→基本はLinkedIn上でのやり取りがメインのはずです。ただリモート面接や面談を実施する段階でWeChat、Lineなどを聞いてくるケースがございます。

 

★怪しさ満点のメールの特徴

・素性がはっきりしない

→はじめに写真が不自然(バカンスでゆっくりしてる奇麗な女性の写真、整形されたような顔の写真など)香港やシンガポール、台湾などの名門大学を出たことになっている。フリーランスや自営業、貿易会社、金融系、といった職業の方が多いが、何をしているのかはあまり記載していない。投稿自体もレストランやカフェ、リゾート地などで満喫しているものが多い。

日本語はまあまあ話せる。日本人という設定の場合もあるが、そもそも簡体字をつかってきたり、日本語がハチャメチャであることも多い。

・始めは要件がわからない

→私の事例ですと日本人を名乗る方、中国人を名乗る方両方から(白人もあります)コンタクトを受けたことがあります。「元気か」「最近は何してる?」という、正直日本人を名乗るには厳しいレベルの日本語を使用してくるケースもあります。下に続きます。

・LinkedIn以外のSNSを聞いてくる

しばらく日常的なやり取りが続きますが、会話が弾んできたところで、「LinkedInはあまり使わないから」と他のSNSを聞かれます。それ以降については、お察しの通り投資の話になります。

 

スカウトが届くケースは大きく二つ

企業からのスカウトを実際に見分ける方法は前述の通り【①素性がはっきりしている(プロフィールページをきちんと書いている)】、【②スカウト内容がきちんと記載されている】この2つがきちんと満たされている場合と覚えて頂いて問題ありません。以下のような2パターンです。

①中国企業の人事からの直接スカウト(全体の8割位)

ヘッドハンティングと同様のアプローチ。基本的にはオファーポジションのタイトルや勤務地など簡易なJDが記載されており、面接を保証する内容で送られることが多く、発信者は中国系の著名企業や大手企業が比較的多い。日本語学習経験はあるが、日本留学経験、就業経験がない方も多い。悪意はないものの「こんにちは!」のような初回コンタクトにしてはフランクな表現が入っている場合も。

②中国系人材会社からのスカウト(全体の2割位。基本は中国から送られてきます。)

中国系人材会社のコンサルタントやヘッドハンターが企業からの日本人採用依頼に基づいて、社内で一番日本語が上手いであろう人材がスカウト作成を担う。同じく採用依頼元企業のJDを記載していたり保有している求人案件を羅列してスカウトを試みるパターン。同様に、日本語学習経験はあるが、日本留学経験、就業経験がない方も多い。

またスカウトを受け取っている方(=ヘッドハンティングの対象となっている方)の特徴やバックグランド としては、主に製造業の研究開発などR&D関連従事者や特許保持者、製造現場の顧問やIT関連全般の実務スペシャリストの方に多い印象です。

 

純粋なスカウト経由で起こっている問題は以下の2点

ある程度の区別のつけ方をお伝えしましたので話を戻しましょう。冒頭の話で問題になっている中国からのヘッドハンティングのコンタクトについては、以下3つに分類できると思います。

A.そもそもスカウト文面の日本語が、外国人が書いたような文面で(=怪しい)得体が知れない印象を受ける。投資詐欺の話も周囲で聞いたことがあり怪しさが倍増する。

B.面接を保証する内容のスカウトなのに面接希望で返信したら以降、連絡がスムーズにいかないなど対応がやや雑で不安になる。

 

A.に関しては、文面が日本語ネイティブではないためどうしても怪しいと感じてしまうケースです。前述の通り明確にポジションを提案している場合は、悪質ではない可能性がとても高いので、何か迷惑を被るレベルの話ではないと考えます。

B.に関しては、無礼であり失礼なケースですが、なぜそうなっているのか独自に調べてみましたが、会社というよりも、個々のリクルーターに紐づくことが多く雑な仕事をする方がいらっしゃるようです。(きちんと対応しているリクルーターも当然沢山いらっしゃいます。)

リモート面接の時間に連絡が来なかった(時間を間違えた)や、人事だけでなく事業部門が登場したらい回しにされた(確認不足)、また事例としては多くはありませんが、面接を開始していきなりスキル領域を聞かれ、要求とズレがあるとわかった瞬間に開始から5分で人事部長が退出していったという事例もございました。

悪意があるかと言われると、基本ないと思いますが、やや雑な対応をしてしまい不快感を引き起こしています。

 

根本的課題は一つだけ。

上記からわかることは、「相手は日本語ネイティブではなく、かつ日本のビジネス文化が身についていないので違和感を感じやすい。」という点です。結果、それがコミュニケーションで違和感を生む点と、ヒューマンエラー含めて雑なプロセスを踏む形となり、イラっとする結果を生んでいると思います。

また、日本語力不足などからレジュメ内容の理解が浅く、スカウトを送る精度にも個人差があり、スカウトを受け取る皆さんからすると、「なぜこのオファーが自分に?」と、ご自身の経歴とのずれを感じたこともあると思います。

 

最後に。では中国からのスカウトにはどう対応すればよいか。

これまでの内容からおさらいしますと、日本語が片言でも【①素性がはっきりしている】、【②スカウト内容がきちんと記載されている】ケースはほぼ間違いなくきちんとしたスカウトであると言えます。

対応については、特に悪意があるわけではないものの、やや日本企業よりも雑な方もいるということを事前に理解して頂く必要があると思います。

あくまでヘッドハンティングをする側とされる側の立場であると考えると、飛躍のチャンスという可能性はやはり否定できないので、求人の内容が魅力的だと思うようであれば、話だけ聞いてみても悪くはないと考えます。何かトラブルになるわけでもないので、ヘッドハンティングされているという立場をぜひフルにご活用下さい。

その一方で、初っ端からやはり違和感が強い、中国系という点で信用し難いという方も多くいらっしゃるかと思います。そういった方は当然ですが無理に返信していただく必要はないかと思います。

 

 

 

お問い合わせ:ウィルアジアジャパン株式会社

info@willasia.co.jp

山田重治(Yamada Shigeharu)ウィルアジアジャパン株式会社

大学卒業後、大手人材会社で採用支援の営業に従事した後2010年より中国へ渡航。再度現地日系人材会社での勤務を経て上海で2013年ウィルアジアグループを創業。2018年ウィルアジアジャパン設立。現在は中国からリモートで日本採用案件(①駐在員案件、②中国企業の日本法人募集)のヘッドハンターとして従事。 

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